缶詰をOEMで作る4つのポイント
Date: 2024.05.01
Date: 2024.05.01
缶詰は容器としてさまざまな特性を持つことから、食品包装としては非常に優れています。そんな中でも、缶詰の商品をOEMで製造する予定の方もいるのではないでしょうか。
今回は、缶詰をOEMで作るポイントを缶詰の特徴と開発例と共にご紹介します。
缶詰の商品としての特徴をご紹介します。
●缶詰とは?
缶詰は、基本的に食品を缶に詰めて密封した後で加熱殺菌を施し、長期に渡って保存できるようにした食品です。加熱殺菌をすることで、商品の腐敗の元となる微生物を殺菌します。
一般的にレトルト釜と呼ばれる高圧釜で、120℃以上で4分間以上、高温高圧殺菌を行って製造します。
●缶詰商品の特徴
缶詰商品の特徴を確認していきましょう。
・安全・衛生的
缶詰は空気や水、細菌が絶対に入らない容器を密封した後で加熱殺菌を施してあることから、安全で衛生的といえます。また殺菌料や保存料は使用せず安全性と衛生性が実現できる利点があります。
・常温で流通できる
缶詰は常温で流通できる特徴があります。それは完全に密封されている上に、加熱殺菌されていることに起因します。
常温で流通できることは腐敗の恐れがなくロスが少ない点や、冷蔵・冷凍の光熱費もかからない点など多様なメリットがあります。
・長期保存可能
缶詰は備蓄食によく使われているように、保存性に優れており、常温で長期に渡って保存できます。
このように、缶詰は他の食品とは異なる特殊な加工を施すことで、優れた機能を持つ食品といえます。
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工夫を凝らして開発した缶詰の事例をご紹介します。
●おでん缶を新たに開発した事例
ある事業者は、新たな面白い缶詰商品を開発する機会があった際に、おでん缶を開発しました。しかし一般的な自動販売機では販売することができず、流通先を検討していたところ、独身寮や工場に設置する自動販売機を販売先として確保できました。
売れ行きもよく、変わった缶詰とターゲットとがマッチングしたことで成功につながりました。
●高級ホテルのレストランのビーフシチューを再現した缶詰の事例
ある高級ホテルは、併設のレストランで提供しているビーフシチューを缶詰商品にしました。レストランの厨房でつくるのとまったく同じにはいかず、本来、肉とルウを合わせて煮込むところを別々に煮込むなどして工夫した結果、お店の味を再現することができました。
●サバのオリーブ油漬け缶の事例
鯖を煮込んで缶詰にすることは広く行われていますが、ある事業者は、オリーブオイルで漬けて洋風の味付けの鯖の缶詰を作りました。
このとき、まるで海外ブランドのような現代風の、目を引くパッケージデザインを作り、他の鯖缶と差別化を図ることができました。
缶詰のOEMを成功させるポイントを見ていきましょう。
●加熱殺菌時に崩れたり溶けてしまう可能性がある食材を見極める
食材の中には、缶詰の加熱殺菌時に崩れたり溶けたりしてしまう食材があります。例えば、うどんやラーメンなどの小麦粉製品や葉物野菜などやわらかいものが該当します。このような食材をあらかじめ押さえておきましょう。
●OEMメーカーの対応範囲を見極める
OEMメーカーの中には、調理後の料理を缶への充填のみ対応しているところもあれば、調理から、もしくはレシピ開発から対応しているところもあり、メーカーによって対応範囲が異なります。自社が対応してほしい範囲を見極めましょう。
●OEMメーカー選びの際には小ロット製造も可能か確認する
缶詰商品を初めて開発し、製造する際には、スモールスタートで始めることも多いでしょう。その場合には、OEMメーカーが小ロットに対応しているかを確認しましょう。小ロットは製造コストがかかるため、高額になることがあります。できるだけ良心的な価格設定のところを選ぶと良いでしょう。
●パッケージデザインにも力を入れる
缶詰商品は、パッケージによっても売れ行きは大きく変わっていきます。なぜなら、缶詰は中身が見えないため、想像しづらいからです。中身の写真をパッケージに効果的に施すなど、パッケージデザインに注力することで、缶詰商品の価値が上がります。ぜひこだわって制作しましょう。
もしパッケージ制作に自信がない場合には、パッケージ制作の専門事業者に相談してみるのも一案です。
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缶詰商品のOEM開発に役立つ知識をご紹介しました。ぜひこの機会に、事例やポイントを押さえて、売れる缶詰を追求してください。
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