食品OEMにおける商品開発の費用・相場とは?
Date: 2021.04.20
Date: 2021.04.20
現在、自社で食品を企画・開発して製造するために、OEMへの依頼を考えている企業様も多いのではないでしょうか。自社ブランドの商品をビジネスとして成立させるためには、原価計算と予算組みが欠かせません。そこで今回は、食品OEMの費用相場の目安から、見積もりの詳細な内訳、コストダウンの秘訣までを徹底解説します。
食品OEMの費用について、もっとも多くの方が気にされるのが「製造単価(ランニングコスト)」です。これらは、使用する原材料のグレードや、工場の稼働ラインの規模によって変動しますが、参考となる一般的な費用例は以下の通りです。

●食品
・ごはん類(白米・玄米・豆類・ピラフなど):1個あたり100~150円
・カレー類:1パックあたり100~150円
・お菓子スナック系:1キロあたり数万円
・ドレッシングやソース:1パックあたり数百円~
・ピューレ、ペースト:1kgあたり500~1,500円
・お惣菜:1パックあたり200~300円
●健康食品・サプリメント
・カプセル:5万粒 30万円~
・打錠:30kg 50万円~
・青汁:60kg 40万円~
・健康ドリンク:5000本 60万円~
健康食品やサプリメントは、剤形(形状)や配合成分によって大きく相場が異なります。例えば、同じ「ドリンク」でも、一般的な清涼飲料水と、高価な機能性成分を配合した美容ドリンクでは、製造工程も異なるためです。一般的に、オリジナル商品を一から作る場合、最低でも総額50~100万円程度の予算を見ておくと、選択肢が広がりやすくなります。

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食品OEMの費用を正しく理解するためには、「最初に一度だけかかる費用(イニシャルコスト)」と「製造のたびにかかる費用(ランニングコスト)」を分けて考える必要があります。契約を行う前に、これらが明確に区分されているか確認しましょう。

1.初期費用(イニシャルコスト)
商品を作るための「準備」にかかる費用です。初回発注時にのみ発生します。
・試作開発費(サンプル代):味や成分の調整を行うための費用。数万円〜十数万円程度が一般的です(成約時は無料になるケースもあります)。
・版代(製版代):商品ラベルやパッケージ袋、化粧箱などを印刷するための「版」を作る費用です。色数によって変動します。
・金型代:オリジナルのボトル形状や、チョコレート・グミなどの形を作るための型代です。
・成分分析・検査費:栄養成分表示を作成するための分析費用や、保存試験(賞味期限の設定)にかかる費用です。
2.ランニングコスト(商品単価)
商品を1つ作るごとにかかる費用です。一般的に「原価」と呼ばれる部分です。
・原材料費:商品の中身となる食材や原料の費用。
・加工費(製造委託費):工場での調合、加工、充填などの作業賃。
・資材費(容器・包材費):ボトル、キャップ、ラベル、個包装フィルム、外箱などの費用。
食品OEMの費用相場は、作る食品によって大きく異なるため、費用が影響する項目が何であるかを知っておくことで、理想のコストに近づくことと思われます。早速見ていきましょう。

●ロット数
ロット数とは、1回で生産する製品数量のことです。ごく少量での製造も不可能ではありませんが、コストが割高になりがちです。食品の場合は、最低でも100個や10kgなど、ある程度のロット数が必要になります。
●加工費
食品の場合、原料である食材をそのまま使えないことが多いため、加工が必要になることがほとんどです。その場合には加工費が必要になります。
●配合成分と配合率
健康食品の場合、配合されている成分と配合率によって費用が変わってきます。例えば天然食品になると抽出したり、濃縮したりと加工が必要になるものについては特に高価になる傾向があります。つまり、費用は成分の選定や1粒または1包あたりの配合割合によって変わってきます。
●剤形
サプリメントにおいてはソフトカプセル、ハードカプセル、錠剤などによっても加工費が変わってきます。特殊被膜原料を使う、コーティングする、腸溶性を付加するといった特殊な技術や工程を追加する場合にも加工費がプラスされます。
●包装形態
包装形態によっても容器代などが変わってきます。パウチ、PETボトル、アルミチャック袋、ガラスボトル、ガラス瓶、樹脂ボトルなど、どの容器に入れるのかによって価格が変わってきます。

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提示された「商品単価」だけで利益計算をしてしまうと、後から思わぬ出費が発生することがあります。食品OEMの費用の見積もりを確認する際は、以下の項目が含まれているか、あるいは別途必要なのかを事前にチェックしてください。

1.物流費(配送コスト)
完成した品を、貴社の倉庫や配送センターへ納品するための運賃です。常温便か、冷蔵・冷凍便(クール便)かによって金額が大きく異なります。また、工場から納品先までの距離も影響します。
2.保管料
一度に大量に製造して単価を下げた場合、その在庫を工場の倉庫に一時的に預かってもらうための「保管料(倉庫代)」が発生することがあります。
3.各種申請・事務手数料
JANコード(バーコード)の取得代行や、特殊な認証マークの申請などに事務手数料がかかる場合があります。
4.出荷前検査費用
製造ロットごとに、一般生菌数や大腸菌群などの微生物検査を行う費用です。これが製造単価に含まれているか、検体ごとに別途請求されるかという条件を確認しましょう。
予算内で理想の商品を作るためには、OEMメーカーと言いなりになるのではなく、戦略的に仕様を決定することが大切です。ここでは費用対効果を高めるための検討ポイントをご紹介します。

・最適なロット数で依頼する
「単価を下げたいから」といって、いきなり大量のロットで製造するのはリスクが伴います。在庫を抱えれば、倉庫代がかかるだけでなく、賞味期限切れによる廃棄ロスが発生する可能性もあるからです。まずはテスト販売として小ロットで始め、市場の評価に応じて徐々にロットを増やしていくのが、トータルの食品OEM費用を抑える賢い方法です。
・試作費も加味する
納得のいく味ができるまで何度も試作を繰り返せば、それだけ開発費がかさみます。「試作は〇回まで無料」「レシピ提供があれば安くなる」など、メーカーによって条件が異なります。試作費がどの程度かかるのか事前に確認し、開発スケジュールと予算を確保しておきましょう。
・成分や容器形態、包装費も含めて考える
商品コンセプトに合わせて、お金をかける部分と削る部分のメリハリをつけましょう。例えば、「中身の原料にはこだわりたいが、パッケージはシンプルな既製品シールでコストを抑える」といった工夫です。すべてを最高スペックにするのではなく、優先順位を決めることで、費用の調整がしやすくなります。
予算が厳しいが、どうしても商品化したいという場合、品質を落とさずにコストを削減する方法がいくつか存在します。OEMメーカーとの交渉や相談の際に、以下の切り口を持っておくとスムーズです。

・工場の「既存処方」を活用する
ゼロから新しい味を開発する(フルオーダー)のではなく、その工場がすでに持っているレシピや、過去に製造実績のある処方(セミオーダー)をベースにする方法です。開発工数が大幅に削減されるため、開発費や試作費を安く抑えることができ、スピーディーな商品化が可能になります。
・「汎用資材」や「有り型」を選ぶ
オリジナルの形のボトルや容器を作ろうとすると、金型代だけで数十万円の初期費用がかかります。OEMメーカーが常備している「汎用ボトル」や「有り型(すでに工場にある型)」を使用することで、この初期費用をカットできます。デザインでの差別化は、ラベルやパッケージの工夫で行いましょう。
・リードタイム(納期)に余裕を持たせる
短納期での依頼は、工場側のスケジュール調整に負担がかかるため、コスト交渉が難しくなります。逆に「工場の閑散期に合わせて製造してもらう」「納期は急がないので空いているラインで作ってもらう」といった柔軟な依頼の仕方をすることで、費用を相談できる余地が生まれる場合があります。
食品OEMの費用相場について、内訳や変動要因、コストダウンのポイントまで解説してきました。
費用は「何を作るか」だけでなく、「どの工場に依頼するか」によっても変わります。小ロットが得意な工場、特定の加工技術に特化した工場など、それぞれの強みがあるからです。まずは作りたい商品のイメージを明確にし、複数のメーカーに見積もりを依頼して比較検討することをおすすめします。
「どの工場が自社の予算に合うかわからない」「初期費用も含めたトータルコストを知りたい」という方は、当サイトの「食品OEMまるごとおまかせサービス」をご活用ください。貴社のご要望や予算に合わせて、最適なOEMメーカーの選定から商品化までをトータルでサポートいたします。


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