OEM依頼先を比較検討する際に気を付けたいポイント
Date: 2022.10.03
Date: 2022.10.03
自社で何らかの商品を開発して販売したいと考えたとき、いまはどの分野でもOEMメーカーが存在することから、OEM委託による製造を検討するケースが多いのではないでしょうか。そうした中、初めてOEM依頼先を検討する際には、複数メーカーを比較検討することでしょう。その比較検討するときには、大事なポイントがあります。それを押さえることで、OEM製造が成功に近付くでしょう。
まずはOEM契約とは何かというところから確認しておきましょう。
OEMとは、「Original Equipment Manufacturing」の略称で、日本語では「自社製品の製造」という意味になります。
つまり、OEM契約とは、ある企業が自社ブランド製品の製造を、他社に委託する契約のことです。
例えば、自社で化粧品を新しく開発したいと考えたとします。開発アイデアはすでにあり、専門家による知見も有しているという場合であっても、製造面で困ることがあります。自社で化粧品を製造できる工場や設備をゼロから構築するのは時間もコストもかかります。このときに、OEMを利用すれば、製造だけOEMメーカーに委託するということが可能です。そのときにOEMメーカーと交わす契約が、OEM契約です。
自社が「委託者」とすれば、OEMメーカーは「受託者」と呼ばれます。OEM契約を交わし、受託者から製造物の納品を受けることに対して、委託者は受託者に対して、委託料を支払います。
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もし、OEM製造を行いたいというニーズが生じた場合に、該当商品の製造を行えるOEMメーカーを探すことでしょう。その際、複数メーカーを比較検討することになると思われます。
OEMメーカーを比較検討する際には、大前提として、信頼の置けるところを選ぶ必要があることを知っておく必要があります。
例えば消費者の口に直接入る食品の製造を行う際には、安心安全な原材料、および製造設備、加工などを行う必要があります。それを他社に任せるということは、信頼関係が最も大事であることは言うまでもありません。
食品や化粧品などのほか、たとえIT機器の部品などであったとしても、それを利用する消費者や顧客に何か事故などがあったときに、両社が関わることになります。万が一、事故が起きたときには、当然製造したOEMメーカーではなく、まずは自社に責任が問われます。
厳密に言えば、責任の所在については、契約内容によって変わってきますので、一概には言えませんが、OEMメーカーが製造したとしても、基本的に自社製造の商品として売り出すことになるため、自社に責任がまったくないという状況にはなり得ません。同時に、OEMメーカーの選定・委託そのものには、自社に大きな責任が問われます。
そこで、信頼性が最も大事という点を踏まえた上で、OEM依頼先を比較検討する際に気を付けたいポイントをご紹介します。
●実績が豊富か
これから委託製造する商品において、実績がどのくらいあるのか、必ず確認しましょう。長年かつ複数社への製造実績があればあるほど、信頼度は上がります。
●価格帯とロット数は妥当か
価格面も重要です。妥当な価格で受託しているか、また生産ロット数についても、少量でも快く製造してくれるかという点も重要です。
●品質のチェック
製造を委託する前に、テスト品などのチェックをさせてもらいましょう。食品であれば試食、化粧品であれば試用させてもらうなどして、できあがってくる製品を実際に確かめることは重要です。
●衛生面の信頼性
製造設備や工場の衛生面は、近年重要視されています。衛生管理体制がしっかりしているか、また認証取得の有無や、食品分野であれば、義務化された衛生管理手法「HACCP(ハサップ)」の基準による高度な衛生管理を行っているかという点も見るべきポイントです。
●契約面の希望・スタンス
OEM契約においては、製造する製品の仕様やポリシー、発注した内容と納品された商品の間に不適合がある場合に問われる「契約不適合責任」、検査に関する事項、委託者・受託者間の責任分担やクレーム対応手順などの「製造物責任」などさまざまな取り決めを行います。そのため、これらの事項一つ一つについて、自社と意向が合っているか、また誠実な態度であるかなどは重要な見極めポイントです。
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OEM契約による製造は、開発・販売を行いたい企業にとっては便利かつコストを抑えて実施できる有効な方法です。一方で、信頼の置けるOMEメーカーと契約を結ぶことが重要であり、さまざまな比較検討ポイントを押さえるのをおすすめします。
優良なOEMメーカー選びで、自社商品の成否が決まるところもあります。ぜひ検討してみてください。
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