2024年食品トレンド・業界動向③チョコレートの原材料カカオ豆やコーヒー豆、オリーブ油の価格が高騰!対処法は?
Date: 2024.08.01
Date: 2024.08.01
近年、チョコレートの原材料であるカカオ豆やコーヒー豆、オリーブ油の価格高騰が深刻化しています。食品製造メーカーは、どのような対応策を取ることができるでしょうか。昨今の状況とともに、商品開発における工夫や対応策について解説します。
近年、世界的にカカオ豆やコーヒー豆、オリーブ油などの原材料価格の高騰が問題になっています。それぞれの状況と背景を見ていきましょう。
●カカオ豆
カカオ豆はチョコレートの原材料として、世界的に需要が高く活用されていますが、価格高騰が問題になっています。主に、中心的な生産地である西アフリカのガーナなどの天候不順の影響による不作が背景といわれています。天候不順の根本の原因は、地球温暖化による異常気象によるものと考えられています。
もともとカカオ豆の生産構造は、利益が上がりにくいといわれております。昨今の利益が上がりにくい状況が続けば、カカオ豆製造農家の生産の継続がむずかしくなることで、ますますカカオ豆が市場に出回る量が減少してしまうことが懸念されています。
●コーヒー豆
コーヒー豆の価格が高騰している背景として、コーヒー原産国の天候不順による不作や円安の影響などが挙げられます。
例えばベトナムでは、干ばつが影響して、生産量が大きく減少しているといわれています。
もともとコーヒー豆は、持続可能な生産体制を整える動きが世界的に起こっていましたが、昨今の天候不順や円安などが影響し、さらに状況は困難を極めています。
●オリーブ油
オリーブ油についても、世界的に家庭用業務用ともに価格が高騰しています。
オリーブ油の価格高騰の背景は、スペインで生じた干ばつの影響によるものといわれています。スペインはオリーブ油の世界の生産量の約4割を占めているといわれていることから、生産量の減少は大きな打撃となっています。先日はオリーブ油の価格が過去最高を記録しました。
食品OEM依頼の際に確認したいコラムを
一括ダウンロードしていただけます。
価格高騰を受けて、カカオ豆を原材料とするチョコレートを開発するメーカーは、チョコレート商品の価格を上げざるを得ない状況に直面している中、さまざまな工夫をしています。
●付加価値をつけた新商品開発
これまでと同じように、カカオ豆を利用して、チョコレート商品を製造販売することがむずかしくなってきた中、付加価値をつけた新しい商品開発の試みも進んでいます。
また、チョコレート製造の際に利用するカカオ豆に含まれる油脂であるカカオバターを、パーム油といった植物性油脂に代替するメーカーもあります。
●他の産地をブレンド
特に不作となっているガーナ産のカカオ豆が入手しづらくなっている中、既存商品については他の産地のカカオ豆をブレンドする試みも行われています。
コーヒーやオリーブ油の価格高騰については、どのように対応していけば良いでしょうか。食品開発のシーンにおける対応策の例をご紹介します。
●コーヒー豆かすを活用したチョコあられの開発
コーヒー豆の価格が高騰している背景は、天候不順によるものが大きいため、生産されたコーヒー豆そのものを大切に活用し切るという考え方も生まれています。
コーヒー豆はコーヒーを抽出した後に出るかすを廃棄するのが一般的です。しかし、コーヒーの抽出量が多い場合、その分、廃棄するコーヒー豆かすの量も多く、問題視されています。そこで限られたコーヒー豆という資源を大事に扱うために、コーヒー豆かすを用いたチョコレートのあられを開発したメーカーもあります。
チョコレートにコーヒー豆かすを練り込むことで、チョコレートの程良い苦味とコーヒーの風味がマッチしてコーヒー豆かすを無駄なく利用できています。
●オリーブ油は他の食用油で代用する
オリーブ油は、価格が高騰していることから、従来、食品製造に使われていた場面では、商品価格を上げざるを得ない状況になっています。そのような中、他の食用油で代用するという方法も採られています。
しかし、オリーブ油は独特の風味や特性を持つため、他の油で対応する際には注意が必要です。例えばくせのない油を活用するといった配慮が必要になります。
また、風味に関して、物足りない場合には、ナッツなどを追加して補うといった方法もあります。
食品OEM依頼の際に確認したいコラムを
一括ダウンロードしていただけます。
カカオ豆やコーヒー豆、オリーブ油の価格高騰の状況とその対応策をご紹介しました。それらを使用した商品開発に際しては、さまざまな工夫を通じて対応していく必要がありそうです。
丸信では、食品開発OEM.jpや食品OEMまるごとおまかせサービスを通じて皆様をサポート可能です。
食品開発OEM.jpでは、食品に関するトレンド情報・技術情報をはじめ、商品・サービス情報など食品OEMに関わるさまざまなお役立ち情報をご用意しております。また多様なジャンルの食品OEMメーカーを見つけることができますので、ぜひご覧ください。
また食品OEMまるごとおまかせサービスでは、企画からOEMメーカー選定、試作、パッケージ制作、納品などまで一貫してサポートいたします。
丸信は包装資材事業を柱に、お客様の課題解決につながるさまざまなサービスやソリューションをワンストップでお応えする、トータルパッケージカンパニーです。
OEM製造が決まったら、気になることは売り場での訴求方法です。丸信ではOEMマッチングのご支援だけでなく、パッケージ製造企業として、お客様の製品をより魅力的に見せるパッケージをご提案いたします。
食品開発に役立つ各種資料を無料でご提供しています。
是非この機会にご覧ください。
近年、食品に対してもスペパの高さを求める消費者が増えてきており、本記事では、スぺパ×食品のトレンドの背景から商品例、スぺパ商品を開発するポイントまで解説します。
本コラムでは、売れているドレッシングパッケージの特徴や、デザインの参考になる事例を紹介し、さらに売れるパッケージをデザインするための4つのポイントについて詳しく解説します。
ケーキをOEM開発・生産する際の3つのポイント、ケーキOEM委託先を選ぶ際に押さえておきたいポイントまで解説します。
今回は2024年の食品トレンドや業界動向の一つとしてウェルビーイング食に迫ります。
今回はヨーグルト市場の動向からヨーグルトのOEM開発のポイント、ヨーグルトの製造事例をご紹介します。
今回は健康食品のパッケージの役割と種類、売れている健康食品のパッケージの特徴と選ばれるポイント、参考になる健康食品のパッケージ例をご紹介します。