乳酸菌飲料のOEM委託時に気を付けたい食品衛生法上の扱いと4つのポイント
Date: 2021.11.01
Date: 2021.11.01
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、免疫力を上げたいニーズが高まっている中、腸内環境を整える目的の商品の売り上げが増大しているといわれています。そのような商品の中でも、特に乳酸菌飲料は手軽に飲める、需要の高い商品の一つであり、開発・製造する計画のある方も多いのではないでしょうか。
今回は、乳酸菌飲料のOEM委託製造を行う際に気を付けたいポイントや、食品衛生法上の取り扱いなどをご紹介します。
2020年は、コロナ禍を受け、ヨーグルトや乳酸菌飲料市場が活発になったといわれています。感染予防のためにできることの一つとして、腸内環境を整え、免疫アップなどの効果を期待する動きが人々の間で起きています。
特に「免疫」に優れた効果が期待できる乳酸菌の種類を厳選して商品に使用することで、より生活者の心をつかむ商品が増えています。
乳酸菌飲料の売り上げも、ヨーグルトには及びませんが、2020年は高まる動きが見られたといわれています。
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乳酸菌飲料をこれからOEMに委託して開発するという方も多いでしょう。その際には、気を付けたいポイントがあります。
1.乳酸菌飲料の分類を理解する
乳酸菌飲料は、厚生労働省の「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)」によって成分規格が定められています。乳酸菌飲料は、無脂乳固形分の割合によって分類が分かれます。無脂乳固形分が生菌・殺菌どちらも8.0%以上であれば「発酵乳」、3.0%以上であれば「乳製品乳酸菌飲料」、3.0%未満であれば「乳酸菌飲料」と分類されています。これから開発製造する商品が、どれに該当するのかをよく確認しましょう。
2.乳酸菌飲料の表示ルールにのっとって表示する
乳酸菌飲料は、表示ルールも決められています。表記方法の原則として、1の成分規格による分類の表示のほか、無脂乳固形分等の重量パーセント、原材料名、添加物、内容量、賞味期限または消費期限、保存の方法、事業者名等の表示を一括で行うことが必要です。
3.HACCP(ハサップ)に基づき衛生管理を行う
「食品衛生法」の改正により、2020年6月から食品を扱う全事業者に対してHACCPによる衛生管理の義務化が開始されました。そのため、乳酸菌飲料のOEM製造においてもHACCPによる衛生管理が必要です。
乳酸菌飲料の製造工程のうち、最も重要となるのが、加熱殺菌工程です。これは発酵ベースとなる乳原料やその他の原材料を確実に殺菌する工程です。製造工程のうち、この工程を特に注意すべき重要管理点として管理する必要があります。
4.食品衛生検査を行う
食品衛生法では、食品を製造販売する場合、食品衛生検査を行うことが義務付けられています。乳酸菌飲料の場合、乳酸菌数または酵母数と、大腸菌群の検査を受ける必要があります。
乳酸菌飲料を製造する際に、OEM委託を行う前に、食品衛生法に基づく取り扱い方法やポイントを押さえてから行うのをおすすめします。
●乳酸菌飲料の製造実績のあるOEMを選ぶ
乳酸菌飲料の製造時には、衛生管理や食品衛生検査など、特有の対応をする必要があるため、OEMメーカー選定時には、すでに乳酸菌飲料の製造実績の豊富なところを選びましょう。
●厳格な衛生管理・品質管理のなされた工場のあるOEMを選ぶ
HACCPによる衛生管理をしっかりと実施しているのはもちろんのこと、工場そのものが国際規格のISO22000を取得しているなど、厳格な衛生管理や品質管理体制が期待できるOEMを選ぶことが重要です。
●衛生の意識が徹底されているOEMを選ぶ
規格認証を受けているほか、工場独自の衛生面の厳格なルールが敷かれているかどうかも重要なポイントです。異物混入防止施策や、乳酸菌飲料の充填室への入室時には、手洗い・殺菌の徹底、マスクの着用、エアーシャワーの利用など徹底した衛生管理を実施しているところであれば安心です。
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乳酸菌飲料のOEM委託製造をお考えの場合には、食品衛生法にのっとって製造を行い、OEMも厳格な衛生・品質管理の基準を満たすところを選ぶことをおすすめします。
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