OEMと製造委託の違いとは?徹底解説!
Date: 2022.03.01
Date: 2022.03.01
これから食品製造をOEMに委託する予定であるものの、OEMの利用が初めてで予備知識が欲しいということもあるのではないでしょうか。OEMの意味や、製造委託との違いを知りたいという方もいるでしょう。
そこで今回は、OEMと製造委託の違いについてわかりやすく解説します。
OEMとは、他社に自社製品の製造を委託することです。
OEMは「Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)」の頭文字を取った言葉であり、日本語に訳すと「他社ブランドの製品を製造すること」もしくは「他社ブランドの製品を製造する事業者」ということになります。
つまり、製造業ではありますが、製造するのは自社ブランドの製品ではなく、他社ブランドの製品という点がOEMの特徴です。委託するメーカー側は、自社製品の開発に当たり、生産工程を丸ごとOEMに委託します。メーカーは企画・開発、場合によってはレシピ開発を担い、その後、実製造はOEMに任せます。
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OEMに関連して、「製造委託」という言葉もよく聞きますが、これはOEMとどのように異なるのでしょうか。
製造委託とは、「委託者が受託者に対し、委託者の自社製品の製造・供給を委託すること」を指します。
つまりOEMは、製造委託の一種です。製造委託という大きなくくりの中の一つに、OEMがあるということです。
製造委託には、OEMのほか、ODMという「Original Design Manufacturing」を略したものがあります。ODMについては、次の項目でご説明します。
OEMは、ODMや外注とは異なります。混同しやすいため、ここではODMや外注との違いを明確にしておきましょう。
●ODMとの違い
ODMとは、OEMと同じように製造委託の一種ですが、製造を委託した製品の「製造」だけでなく、「企画・設計」からすべて委託することを指します。一方、OEMは、「製造」のみを委託するため、「企画・設計」は委託側である自社が行います。そのため、OEMは、主導権は自社にあり、製造だけを他社に行ってもらうというスタイルになります。
それに対し、ODMは、企画からまるごと他社に委託するため、製品開発・製造を任せるということになり、ある意味、受託側の他社に主導権があります。
●外注との違い
外注とは、メーカーが自社製品を製造する際に、自社の生産ラインの一部を、他社へ委託することを指します。
OEMとの違いは、外注が製造工程の「一部」を委託するのに対し、OEMは製造工程の「全部」を委託するという点です。そのため、OEMと外注とは、基本的に委託側に製造ラインがあるかないかという点も大きな違いといえます。
外注は、「自社で製造ラインは持っているものの、一部だけ技術不足やコスト増しの対策を図りたい」といった場合にメリットがあります。
・アウトソーシングと外注との違い
補足として、外注とアウトソーシングの違いについても確認しておきましょう。
アウトソーシングは、外注と同じものだと思われがちですが、少し異なります。アウトソーシングは、外部のリソースを有効活用することを意味しており、より高い成果を生み出すことを目的としています。一方、外注は、ただ製造ラインの一部を補完する意味合いとなるため、成果物だけが求められます。アウトソーシングも同様に成果物はしっかりと得る必要がありますが、それ以上に、外部の優れたリソースを利用することで、より品質やレベルの高い製品を作り出すという経営視点を踏まえた意図のある手法でもあります。
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OEMと製造委託、そしてODMや外注との違いについて解説してきました。どれも似ている手法ではありますが、企画・設計、製造、製造工程など、委託したい範囲に応じて最適な方法を選ぶことがポイントになります。また、コストも変わってきますので、コスト面も含めた検討を行いましょう。
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