食品包装を考える際には、食品包装フィルムの特性を考えて食品に合ったものを検討する必要があります。そのような中でも、食品包装フィルムは、種類が豊富にあることから、その特性をある程度、押さえておくことが大切です。 今回は、食品包装フィルムの概要から種類、最新トレンド、事例をご紹介します。 目次 食品包装フィルムとは?種類もご紹介 食品包装フィルムの最新トレンド 食品包装フィルムを工夫して成功した事例 まとめ 食品包装フィルムとは?種類もご紹介 食品包装フィルムの役割や多く使われている食品フィルムの種類をご紹介します。 ●食品包装フィルムとは? 食品包装フィルムとは、食品包装に利用するフィルム全般を指します。商品の保護や利便性向上、情報伝達といったさまざまな役割があります。食品包装フィルムと一口に言ってもさまざまな種類があることから、内容物に最適な種類を選ぶ必要があります。 ●食品包装フィルムの主な役割と利点 前述の通り、包装フィルムは、食品の輸送、販売、保存を目的に使用され、多様な特性を持つことで多岐にわたる役割を果たします。 主な利点としては、食品の鮮度を維持し、空気や微生物からの保護を提供します。 また、物理的な衝撃や圧力から食品を守り、温度変化の影響を抑制します。 さらに、便利性の面では開封や再封が容易で、軽量なため持ち運びや保管が簡単です。 最近では、環境に配慮した素材の使用も進んでおり、持続可能性に貢献しています。 ●食品包装フィルムの主な包装方法 主に使われる食品包装フィルムの包装方法をご紹介します。 ・真空包装 真空包装は、機械で袋内の空気を除去し真空状態にすることで酸素を取り除き、食品の変質を防止し、日持ちを向上させる方法です。食品工場やスーパーマーケットなどで広く活用され、特にハムや魚の切り身、コーヒーなどに適しています。 ・スキンパック包装 スキンパック包装は、加熱したフィルムを商品に密着させ、空気を抜いて真空状態にする包装方法です。主にハムやソーセージなどの精肉に用いられ、隙間なく密着することで鮮度を保持しやすくします。ヨーロッパで広く利用されています。 ・ガス置換包装 ガス置換包装は、包装内部を真空にした後、不活性ガスで酸素を排除する方法です。酸化防止や防湿性に優れ、食品の長期保管や消費期限の延長に寄与し、栄養を損なわずに保存可能です。 ●食品包装フィルムの主な種類 主に使われる食品包装フィルムの種類をご紹介します。 ・ONy(二軸延伸ナイロン) 汎用的に使われるナイロン製のポリ袋によく使われます。耐衝撃性や耐熱性、耐寒性、強度に優れています。また真空や液体の食品包装に使われていることが多くあります。 ・OPP(二軸延伸ポリプロピレン) 野菜や果物などの簡易包装によく使われます。耐熱性、防湿性、強度に優れ、透明度が高いのが特徴です。 ・CPP(無延伸ポリプロピレン) OPPやPETなどのフィルムと貼り合わせたラミネート袋で、麺やパン袋などによく使われています。防湿性や耐熱性、耐摩耗性などに優れています。 ・KOP(ポリ塩化ビニリデンコートOPP) OPPの片面または両面にポリ塩化ビニリデン(PVDC)をコーティングしたものです。他フィルムとの組み合わせによって脱酸素剤封入包装や防湿包装などに利用されています。 PVDCは、食品用ラップフィルムの材料としても多く使用されています。 ・LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン) ONyなどの他フィルムと貼り合わせてラミネートフィルムによく使われています。高い強度を持ち、熱でフィルム・シートの樹脂層を融着できる性質であるヒートシール性や耐衝撃性に優れています。 ・PET(二軸延伸ポリエステル) PETフィルムは寸法安定性、耐薬品性、光学特性などに優れていることから、食品包装用 のフィルム、容器(ボトル)、工業用材料など 幅広く使用されています。 ・AL(アルミ箔) アルミホイルの素材で知られるアルミ箔で、遮光性や保香性、耐熱性に優れており、バリア性の高い材質です。レトルト袋、プラスチックフィルムにアルミを吹きつけてアルミ蒸着フィルムとして利用します。 LDPEやPET、CPPなど他のフィルムと貼り合わせたラミネート袋に多く使われています。 ・EVA(エチレン―酢酸ビニル共重合体) OPPやKOPとの貼り合わせたラミネート構成により、一般乾燥食品の包装がよく行われます。また低温下でも強度が落ちない特性などから、食品包装フィルムのヒートシール層や、ガスバリア性の高い素材との組み合わせにより、ハムやソーセージの包装フィルムの中間層やシール層に使われています。 売れるOEM食品はパッケージから! 食品開発OEM.jp OEMパッケージ作成支援サービス 丸信では食品パッケージの作成支援サービスを行っています。パッケージ制作に関するお悩みをお気軽にご相談ください。 食品包装フィルムの最新トレンド 近年、注目されている食品包装フィルムの最新トレンドとして、2つのトピックスをご紹介します。 ●電子レンジで加熱できるレンジアップフィルム 完全密封のままで加熱調理できる、電子レンジ加熱調理用パウチであるレンジアップフィルムが近年、よく使われるようになりました。 密封包装で衛生的であり、自動通蒸機能を有することから、蒸気を安全に排出するのが特徴です。 袋を開けずにそのまま電子レンジに掛けるだけで、安全に通蒸します。蒸気口が蒸気圧をコントロールすることで、蒸らし効果が得られ、調理時間も短縮できます。 漏れ出しにくいパウチ構造も大きな特徴です。レンジ加熱時も蒸気口をパウチ上面に設置。 液面より上にて漏れにくいのが特徴です。レンジ取り出し時は誤って蒸気口を下向きしても、 蒸気口から漏れにくくなっています。 ●水性フレキソ印刷 水性フレキソ印刷とは、従来からよく食品包装にも使われる凹版の油性グラビア印刷と比べインキの使用量が少なく、揮発性有機化合物 (VOC)の排出が少ないという特徴があります。残留溶剤の問題もなく、安心安全かつ環境や人に優しい印刷を実現します。 日本の印刷業界の中では、シェア5%と主流ではないものの、 欧米諸国では積極的に採用されています。ヨーロッパのフレキソ市場は毎年 4〜8%前後の成長を続けており、将来的に水性インキが主流となると予測しています。 省エネルギーでCO2排出量が少ない環境に配慮できる印刷方式でもあります。 環境配慮が求められる企業経営において有用であることから、今後はさらに注目を集めることでしょう。 食品包装フィルムを工夫して成功した事例 食品包装フィルムを工夫して成功した事例を3つご紹介します。 ●食品包装フィルム変更による賞味期限の延長 常温流通のいちごのドライフルーツ商品の包装の見直しを行った事例です。内容物に合ったフィルムの選定と品質保持剤を使用することで賞味期限の延長を実現しました。 現行品はOPP50を利用していたところ、バリアOP20・CPP30に変更し、脱酸素剤を使用しました。 ●食品包装フィルムの見直しによりコストダウン キノコ水煮の商品の包装の見直しを行った事例です。スペックを細分化して適切なフィルムを選定したことでコストダウンを実現しました。 現行品は、PET12・NY15・耐熱LL60の構成であったところ、殺菌温度や重量などから複数スペックについて検討しました。 PBT15・耐熱LL60(レトルト殺菌 軽量) PBT15・LLDPE60(ボイル殺菌 軽量) PBT25・耐熱LL60 (レトルト殺菌 重量) PBT25・LLDPE60(ボイル殺菌 重量) ●食品包装資材の質量を削減しSDGs貢献 スイーツのタルト商品の包装リニューアルに際して、透明フィルムにバリア性の高い素材を採用した事例です。賞味期限の延長と質量削減を実現し、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みに貢献しました。 具体的には、フィルム変更により、1~2週間程度賞味期限を伸長できたことが挙げられます。さらに従来は、販売可能日数を超過した商品を破棄していたところ、賞味期限伸長によって廃棄が少なくなり、食品ロス削減につながりました。 売れるOEM食品はパッケージから! 食品開発OEM.jp OEMパッケージ作成支援サービス 丸信では食品パッケージの作成支援サービスを行っています。パッケージ制作に関するお悩みをお気軽にご相談ください。 まとめ 食品包装フィルムの種類や最新トレンド、事例をご紹介しました。今回の内容をヒントに、ぜひ最適なものを選定ください。 丸信様では、パッケージ制作サービスをご提供しております。 食品パッケージ制作に課題を抱えている方はぜひご検討ください。 健康食品やサプリメントのパッケージ、環境配慮のパッケージなど幅広く実績がございます。業界に精通した営業とディレクターによるヒアリングと企画力で、最新技術を駆使しながら貴社に合った素敵なパッケージをご提案します。 お客様の思いをカタチにするパッケージメーカー 丸信は包装資材事業を柱に、お客様の課題解決につながるさまざまなサービスやソリューションをワンストップでお応えする、トータルパッケージカンパニーです。OEM製造が決まったら、気になることは売り場での訴求方法です。丸信ではOEMマッチングのご支援だけでなく、パッケージ製造企業として、お客様の製品をより魅力的に見せるパッケージをご提案いたします。 コーポレートサイト 丸信のパッケージ製作サービス 「化粧箱を作りたい」「こんな紙箱を探している」ご要望をカタチにいたします! 「袋に貼るシールを作りたい。」商品にぴったりの、オリジナルラベルをご提案! 「食品を入れる袋を作りたい。」効果的なパッケージ方法をトータルサポート! 売れるOEM食品はパッケージから!食品開発OEM.jpOEMパッケージ作成支援サービス パッケージ制作でこんなお悩みはありませんか。 食品のこだわりポイントをオリジナルパッケージでアピールしたい 店頭で手に取ってもらいやすいパッケージにしたい 容器・包材・外箱など何を選べば良いか分からない 環境に配慮した資材を使用したい 丸信では、食品のパッケージ制作をデザイン企画から容器選定、商品撮影、ラベル印刷など幅広くご支援しております。パッケージ制作に関するお悩みは丸信にご相談ください。 詳細はこちら 関連情報 それ、売れる商品になります。 商品開発事例紹介 ペットフード開発
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