近年は高齢化に伴い介護食を始めとした高齢者向け、食品市場が拡大しています。また介護施設などでは慢性的な人手不足により、調理を簡易化するために、既製の介護食の採用が進んでいます。今回は介護食のOEM開発を進めるにあたって押さえておきたい、最新のトレンドや成功させるポイント、注意点をご紹介します。
介護食の市場の状況とトレンド

高齢者人口の増加を背景に、高齢者向け食品市場が拡大する中、介護食も市場において伸長しています。今後、さらに高齢化が進む中で、栄養摂取や栄養管理ニーズも増えていくと考えられることから、介護食の市場は拡大すると予想されます。
介護食は近年、次のようなトレンドがあります。
●介護食のトレンド
・宅配サービスや新たな価値提案による活性化
在宅高齢者の増加により、介護食や高齢者向け食の宅配サービスのニーズも伸びています。また電子レンジ対応商品など、手軽に食べられるなどの新たな価値提案も、市場が活性化している要因となっています。
・調理の簡略化ニーズから需要増し
高齢者の単身化や介護者のライフスタイルの変化などを背景として、調理をより簡略化したいニーズが高まっており、市販の介護食の需要が増しています。
また個人向けだけでなく、介護施設向けの介護食の需要も高まっています。その背景として、慢性的な人手不足の中で湯煎や電子レンジによる再加熱調理で済む、レトルト食品や宅配向けの介護食は、調理の専門的スキルがなくとも、また少ない人員でも対応できることが挙げられます。
近年、厨房を置かずに宅配向け介護食を利用する前提の施設も見られるようになってきました。今後もこの流れは定着していくでしょう。
・「ユニバーサルデザインフード」
ユニバーサルデザインフードとは、日本介護食品協議会が制定した規格で、年齢や障がいの有無にかかわらず、普段の食事から介護食まで、多くの人が利用できるように考えられた食品を指します。適合した食品だけにマーク付与が許可されています。食べやすさの目安として4つの区分に分かれており、かむ力や飲みこむ力の目安を表示することで、消費者が商品を選ぶ際の助けとなります。
・「スマイルケア食」
スマイルケア食とは、農林水産省が介護食品の普及のために、3つの区分である、食機能に問題のない栄養補給に利用する人向け、飲み込む機能に問題がある人向け、噛む機能に問題がある人向けに分類して介護食品に表示するものです。食品メーカーは、条件をクリアすることで3つのマークそれぞれを食品に付けることができます。
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介護食のOEM開発を成功させるポイント
介護食のOEM開発を成功させるポイントを紹介します。
●嚥下しやすさ
高齢者向けには、嚥下しやすさを追求する必要があります、やわらかく、容易に噛むことができるほか、飲み込みやすさも大切です。先述のユニバーサルデザインフードやスマイルケア食の基準にもあるように、食機能は人それぞれ異なるため、どのような食機能をに問題がある方向けなのかを明確にして開発することが大切です。
●施設の調理や配膳オペレーションの省力化ニーズに対応する
近年の介護施設などにおける介護食の需要増を背景に、調理配膳、オペレーションの省力化ニーズに対応する食品の開発も有効です。調理方法が簡便、または開封するだけで配膳できるなど、できるだけ手間を省くことがポイントです。
●高齢者施設から在宅ニーズも考慮
近年は、国の政策および高齢者の生活スタイルの変化から、高齢者の住まいは病院から高齢者施設へ、高齢者施設から在宅へとシフトしていく流れがあります。これを踏まえ、在宅介護の増加も念頭に置いて食品開発を行うことも必要です。
介護食のOEM開発の際に注意したいこと
介護食のOEM開発の際には、次のことを注意することをおすすめします。
●誤嚥を防ぐ対策
高齢者は、嚥下機能が徐々に低下するため「誤嚥」のリスクが高まります。
よって、十分な注意が必要です。
嚥下機能が低下した方の場合、むせたり・誤嚥の原因となるものはいくつもありますので、さらさらの液体は、少しとろみをつけたり、パサパサするものには適度な水分を持たせたりするなどの工夫が必要です。十分に研究し、検討の上、開発することが大切です。
●栄養バランスを考えた設計
食べることが困難になった方は、低栄養になる恐れがあるため、栄養バランスが非常に重要です。高齢者にとって必要な栄養素を研究し、バランスよく整えることが必要です。
●食べる楽しみが感じられる配慮
噛むことや、飲み込むことが困難になっている方にとって、最も食べやすいのは流動食と考えられます。しかしそれでは食べる楽しみが失われてしまいます。長きにわたって美味しく食事を楽しむことは、QOL向上のためにも重要です。食材そのものの形状を保つようにしたり、加工して食材の形状を再現したりと工夫することで、「美味しかった。また食べたい」という気持ちを持ってもらえるでしょう。
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まとめ
介護食の市場は、今後もさらに伸長する見込みです。その中で優れた商品を開発するためには、トレンドとニーズをとらえることが大切です。
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