EU(欧州)へ食品輸出する商品企画のポイントを解説!
Date: 2026.04.15
Date: 2026.04.15
日本からEU(欧州)への食品輸出は、主にアルコール飲料をはじめ、緑茶や調味料、牛肉などの金額が高い割合を占めており、活発に進められています。欧州地域では日本食レストランが定着するなど、日本食品の需要があることから、今後、商品の企画から取り組むことには可能性があります。
そこで今回は、EU(欧州)への食品輸出の現状から、EU(欧州)へ輸出する食品企画の際に押さえておくべき基礎知識、EU(欧州)へ輸出する食品企画のポイントを解説します。

まずは日本からEU(欧州)への食品輸出の現状から見ていきましょう。
●日本からEU(欧州)への食品輸出の現状
財務省のデータを元にし、農林水産省がまとめたデータ(※1)によれば、2024年の日本からEUへの食の輸出額は858億円でした。前年比18.5%と、伸長していることがわかります。
また、食品カテゴリ別で最も多かったのは「加工食品」で424億円でした。割合は49.5%です。次いで「畜産品」が93億円で10.9%でした。そして「穀物等」が43億円5.0%と続きます。
●日本からEU(欧州)に多く輸出されている食品(2024年)
続いて、日本からEUに多く輸出されている食品を品目別に詳しく見ていきましょう。上位からは次の結果となっています。
1位 アルコール飲料(140億円)
2位 緑茶(65億円)
3位 ソース混合調味料(60億円)
4位 牛肉(59億円)
5位 ホタテ貝(生鮮等)(43億円)
アルコール飲料が圧倒的に多くなっており、緑茶も高い需要があることがわかります。
また農林水産省のデータ(※2)では、有機栽培(有機JAS)茶の割合が高い状況になっており、EU諸国では特に需要も高いことがわかります。これは世界的な健康志向の流れの中で、特にEUで関心が高いことを示しています。
また日本食は「ヘルシー」な食事の代名詞といわれていることから、より一層、EU諸国の嗜好に合っているといえます。
※1出典:農林水産省 2025年6月 EU輸出支援プラットフォーム「EUへの農林水産物・食品の輸出について」
https://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/e_action/attach/pdf/renkei-40.pdf
※2出典:農林水産省「お茶の輸出入の状況」
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tokusan/cha/attach/pdf/ocha-158.pdf
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EU(欧州)へ輸出する食品をこれから企画・開発するにあたっては、いくつかの前提知識を備えておくことが重要です。
主な知識をご紹介します。
●食品輸入規制
EUにかかわらず、海外へ輸出する際には、輸出先の国の輸入規制に注意する必要があります。
EU向けの輸出に関しては、EU規制と各国の規制に従う必要があります。
【EU向けの主な規制】
・食品安全基準
EUの食品安全に関する取り組みは、食品法で定められており、生産から上市に至るまでのすべての工程で衛生安全のための規制があります。
・表示規制
表示規制とは、食品を販売する際に商品に貼付して表示すべき基準です。一般的な原材料や産地などの表示に加え、GMO表示、有機表示、アルコール表示、肉・魚などの動物性由来食品)の表示、栄養・健康などの強調表示などが挙げられます。
・食品添加物の規制
EUで食品への添加が規制されている食品添加物が指定されており、使用不可のものを食品に使用することはできません。
・混合食品規制
混合食品規制とは、混合食品に関する規制です。混合食品は、動物性加工済原料と植物性原料の両方を含むものです。
例えばEU認定施設由来の動物性加工済み原料を使用する必要があります。温度管理の必要性などに応じてカテゴリー1、2、3の3種類に分かれており、それぞれの規制に対応します。
具体的な食品としては、冷凍食品やラーメンスープ、だし入り味噌、めんつゆ、和菓子などが挙げられます。
・容器包装規制
EUでは食品に接触するすべての材料に関して規制が細かく存在します。
また容器包装のリサイクル・リユースの促進や包装廃棄物の削減を目的とした「EUの新たな包装及び包装廃棄物規制(PPWR)」が新たに2024年12月に採択されたことから、輸出の際にも遵守する必要があります。
●EU諸国が輸入できない品目例
現時点でEU諸国が輸入できない、またはむずかしい品目例として、豚肉や桃、りんご、キウイフルーツなどが挙げられます。
●輸出手続き
EU諸国への輸出に関して、さまざまな手続きが求められます。例えば証明書の取得や施設の登録、商品ラベルの作成、商標登録などの必要性などもあります。
EUへ輸出する食品の企画のポイントをご紹介します。
●市場調査
まずは輸出先のEU諸国への市場調査を進め、現状を把握することが重要です。市場調査の結果、ニーズが薄く、売れる見込みのないことがわかれば、煩雑な輸出手続きや規制クリアにコストをかけるのは生産的ではありません。
市場調査では、現地のニーズはもちろん、競合他社の状況も踏まえた取り組みが必要です。
●機能性食品などのトレンドを押さえる
EU市場では、現在、先にお伝えした健康志向のほか、エシカル消費などの環境配慮の消費スタイルが根付き始めており、より一層、トレンドに合わせた食品開発が求められます。
機能性表示食品やグルテンフリー、糖質や脂質を抑制した食品開発などが求められます。
また容器包装に関しても、EUは環境配慮に関して世界的にトップを走るため、徹底した反映が求められます。
●EU実績のあるOEMメーカーとパッケージ制作会社の選定
EU向けの食品を開発するには、EU向け食品にまつわる実績が豊富なOEMメーカーとパッケージ制作会社の協力を仰ぐことが欠かせません。特に初めての取り組みの場合は、規制や現地の志向、文化的な配慮などさまざまな点で手薄になってしまう恐れがあるため、注意が必要です。
●海外バイヤーとの連携
いくらEU向けにトレンドを踏まえた良質の商品を開発できたとしても、EU諸国の現地で売れなければ意味がありません。また、自ら現地の流通事業者と商談を行うには、言語の壁や商習慣の知識不足などのハードルがあります。
成功のためには、信頼の海外バイヤーを見つけて、連携しながら商品開発から流通までを促進させていけるように取り組む必要があるでしょう。
●日本食だからといって売れるわけではない
EUでは確かに日本食ブームが続いており、需要も高いですが、「日本産」だからといって、必ずしも売れるわけではありません。現地では競合他社も多く存在します。
海外バイヤーや現地リサーチャーなどからの情報をもとに、売れる商品を戦略的に企画することが要となるでしょう。
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EU向けに輸出する食品を企画開発したい方向けに、開発に役立つ基礎知識をご紹介しました。
EUでは食品規制が複数あり、厳しいものとなっていますが、日本食の需要は高いことから、取り組み次第で有効なビジネスといえるでしょう。
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