OEMとPBの違いって? PB商品開発を行う際に知っておきたいポイント
Date: 2021.07.06
Date: 2021.07.06
これからPB商品を開発した製造をお考えの場合、OEMというワードも見かけるため、PBとどのような違いがあるのか正直わからないという人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、OEMとPBの違いと共に、PB商品をOEMで製造する場合のポイントも合わせてご紹介します。
●PBとは
PBとは「Private Brand」の頭文字をとった言葉です。日本語では「プライベートブランド」と呼ばれています。
PB商品とは、スーパーなどの流通業者や専門店などの小売業者が企画・開発、製造、販売するオリジナル商品のことを指します。一般的にブランド品といえばメーカーによって企画・製造されるものですが、プライベートブランドは企画から販売まで、流通業者や小売業者が自ら携わります。
よくスーパーやコンビニエンスストアが、オリジナルのブランドを立ち上げて、食品や日用品を販売しているのを見かけますが、おおむね、それがプライベートブランドと考えてよいでしょう。
【PBの例】
・コンビニエンスストアの独自ブランドの食品
・スーパーマーケットが顧客の声を取り入れて企画・開発した独自ブランドの日用品
●OEMとは
OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の頭文字をとったもので、日本語では「OEM(オーイーエム)」と呼ばれています。
OEMとは、他社からの依頼を受けて製造することを指します。または、他社からの依頼を受けて製造する会社を指すこともあります。
つまり、何らかの商品を作りたいというときに「OEMを委託する」という場合、商品を企画・開発するのは自社で行うけれど、製造はOEMメーカーに依頼するという意味になります。そして、製造後の商品の販売や販促は自分で行います。
通常、初めて商品を作る場合に、製造技術や製造工場を自分で用意するのは、コスト面からもなかなかむずかしいものです。そこでOEMが役立つというわけです。
【OEMの例】
・アパレルブランドの洋服の企画・開発のみ自社で行い、製造はすべてOEMで製造して販売
・小売店が自社のPB商品を企画・開発し、OEMで製造して販売
このようにPBとOEMは商品を作るときに選択肢となるものですが、大きく異なる意味があります。
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もしOEMとPBどちらも取り入れたい場合に、それぞれのメリットやデメリットも知っておきたいものです。それぞれ主なものを見ていきましょう。
●PB商品
・メリット
PB商品のメリットとして大きいのは、スーパーやコンビニなどの小売店においては顧客の声を拾い、そのニーズを商品づくりに生かせるということです。メーカーは現場からの声が届きにくいため、メーカーに差をつけることができるでしょう。
また売り場や価格も自分で選べるので、価格を下げてメーカー製品よりも優位に立たせることも可能です。
・デメリット
一方で、PB商品は在庫リスクや製品に対する責任も負うことになるため、失敗して売れなかった場合に大きな損失になってしまいます。
●OEM商品
・メリット
OEM商品のメリットは、OEMに製造を委託することで、自社は企画や販売に集中できることが挙げられます。また工場や設備の費用や人件費などの製造コストの削減にもつながります。そしてOEMであれば、製品の製造をコントロールしながら進めることができます。
・デメリット
OEM商品のデメリットは、自社では製造しないため、製造技術や知識が育たない点や、将来的に委託したOEM企業が競合企業になる場合もあることを想定する必要がある点などがあります。
PB商品の開発を行う際に、OEMを使って商品を製造しようと考えた場合には、ポイントを押さえてOEMメーカーを選びましょう。ここでは選定のポイントをご紹介します。
・OEMメーカーの得意不得意を知る
OEMメーカーといっても、何を作ることができるのか、どんな原材料で作ることができるのかなど、さまざまです。自社が作りたいものによって、得意不得意をよく検討する必要があります。
・作りたいものを作る技術があるか
OEM製造業者の持つ技術も重要です。OEMメーカーが、自社の作りたいものを作る技術をそもそも有しているのかを知る必要があります。
・小ロット生産が可能か
初めて商品を作る際には、テスト的にスモールスタートで行いたいこともあるでしょう。委託先のOEMメーカーでは小ロット生産が可能か、また良心的な価格かどうかも重要なポイントになります。
・品質管理体制はどうか
特に食品や化粧品などの製造の場合、工場の衛生面や管理体制は厳密さが求められます。ISO規格やGMP基準の有無、品質チェック体制などはよく確認しておきましょう。
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OEMとPBの違いやメリット・デメリット、OEMメーカー選定のポイントをご紹介してきました。よく違いを踏まえて、自社に最も適した方法を選び、優良なOEMメーカーを選びましょう。
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