代替シーフードとは?そのメリットや商品事例をご紹介
Date: 2023.08.07
Date: 2023.08.07
最近、代替食品がスーパーマーケットなどで市販されているのをよく目にするようになりました。代替食品の中でも肉だけではなく、魚についても商品が増えています。そこで今回は代替シーフードの概要やメリットデメリット、商品事例をご紹介します。
代替シーフードとは、代替食品の一種で、魚介類と代替となる食品を指します。
そもそも代替食品とは、味や見た目、食感などを他の食材に似せ、別の原材料などを用いて作られた加工食品のことです。
近年はさまざまな理由により食品を摂取できないという人への配慮や、食糧危機への対応から、代替食品の需要が増しています。
代替シーフードは、大豆やこんにゃくなど植物由来の原材料を使った加工食品で、魚介類の成分は一切使わず、魚介類の形に成形するのが特徴です。
特に代替シーフードの生産が進んでいる大きな背景として、水産資源が不足していることによる世界的な食料危機があります。
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代替シーフードは、生産者と消費者にとってどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
●メリット
・海の資源を守ることができる
代替シーフードは、魚介類を一切使用しないのが基本であるため、希少な海の資源を使用せず生産できます。
一説によると、人口増加や地球温暖化、化学物質やプラスチック廃棄、海の資源の乱獲などにより、数十年後には食用魚が海に存在しなくなるともいわれています。世界的に取り組まれているSGDs(持続可能な開発目標)の17の目標の中にも、海の資源を守り、大切に使うための「14.海の豊かさを守ろう」があります。代替シーフードはその目標を達成するための一つの対応策と考えられています。
・魚介類アレルギーでも食べられる
世界的に、魚介類のアレルギーの人は多いといわれています。魚のタンパク質に対するアレルギーや魚に寄生している「アニサキス」のタンパク質に対するアレルギーなど、魚介類にはさまざまなアレルギーが確認されています。
このような人々も代替シーフードであれば食べられますし、見た目も味もシーフード風に工夫されているため、まるで本物のシーフードを食べているかのように楽しめます。
・魚介類は高級食材代替なら安価に食べられる
魚介類は希少価値が高いため高級食材が多く、高価になりがちですが、魚介類を使用しない代替シーフードであれば比較的安価に食べられます。生産販売側としても需要が期待できます。
●デメリット
・美味しさや形状の実現がむずかしい
魚介類に似せた味わいを人工的に作り出すのはなかなかむずかしいところがあります。また魚介類は、肉類と比較して明確な形状をとりづらいものもあるため、形状の点でも開発のハードルが高くなります。
・添加物を使用せざるを得ないこともある
代替シーフードのみならず、代替食品全般に言えることですが、加工食品であることから品質保持のために添加物を使用せざるを得ないところがあります。健康への懸念が問題視されている中、添加物使用に関しては検討の必要があります。
・生産にコストがかかることもある
これも代替食品全般の課題ですが、代替食品には多様な原材料や工程を要するため、関わる業者が多く、生産コストが高くなりがちです。
代替シーフードは、すでに多数の商品が開発されています。日本企業による商品事例をご紹介します。
●代替ツナ
大豆を主原料したツナ缶に似せた商品です。本物のツナ缶と比べてコレステロールゼロで脂質控えめというメリットがあります。本物のツナ缶のツナ同様、サラダやサンドイッチに使用できます。ある製造メーカーでは、専用のECサイトが設けられ、通販で手軽に購入できるようにしています。
●代替イクラ
代替イクラを製造しているメーカーは、海藻から抽出したアルギン酸ナトリウムに、ゼラチンやペクチンなどを加え、イクラの溶液や目玉などをうまく再現しています。
●代替マグロ
アメリカ企業が大豆と酵母、ひまわり由来の素材などを使った代替マグロを開発したことを契機に、日本でも代替マグロの開発が進んでいます。
●代替エビ
あるメーカーでは、社員の一人がエビ・カニなどの甲殻類のアレルギーを持つ家族にエビを食べさせたい一心で、エンドウ豆から抽出したタンパク質を使った代替エビを開発しました。エビのような弾力性のある食感を出すためにコンニャク芋のマンナン粉を使っています。
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もし代替シーフードを開発するなら、次のようなポイントを押さえて開発すると、消費者に購入してもらえる可能性があります。
●美味しさや形状を実現できるOEMメーカーを見つける
魚介類の味や形状を再現することは、代替シーフードにとって最も重要な点です。そのため美味しさや形状を実現できるOEMメーカーを見つけることは欠かせません。
●無添加の商品を開発する
添加物が気になる人も購入できるようにするため、無添加で開発する方法を考えることも大切です。
●代替シーフードの「美味しさ」を啓蒙・普及する
代替シーフードはすでに流通していますが、まだ味の面で完全に支持されているわけではありません。今後、研究によって美味しさを追求する余地はありますが、消費者へ代替シーフードの美味しさを啓蒙し、普及させることも必要といえます。
代替シーフードは、海の資源を守り、魚介類アレルギーの人でも食べられることから期待がかかっています。
ぜひ開発を検討してみてはいかがでしょうか。
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