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無菌充填包装とは?メリットや事例までご紹介

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Date: 2024.02.01

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食品の衛生的な包装を考えたときに検討したい方法の一つが無菌充填包装です。無菌充填包装を行うことで、缶詰やレトルト食品の包装とは異なるメリットが期待できます。今回は、無菌充填包装の概要からメリット、事例までご紹介します。

食品パッケージの無菌充填包装とは?

食品パッケージの無菌充填包装の概要と特徴を確認しておきましょう。

●無菌充填包装とは
無菌充填包装とは、超高温(UHT:Ultra Higth Temparature)滅菌などにより無菌化した食品を、無菌化した包装容器に、無菌環境下で充填・包装する方法です。

無菌充填包装における無菌とは、完全無菌状態ではなく、商業的な無菌を意味します。

●特徴
食品の衛生的な包装方法には缶詰やレトルト食品の包装のように殺菌処理を行う手法がありますが、それらの包装方法とは異なり、無菌充填包装では包装後に殺菌処理は行わないのが特徴です。

無菌充填包装を実現するには、一連の仕組みが構築されたシステムを利用するのが一般的です。一連の流れとしては「滅菌→充填→シール」という工程で行われます。

よく知られているのが、豆腐製品です。豆腐には無菌充填豆腐というものがあります。これは微生物を殺菌または除菌した原材料を用い、あらかじめ殺菌した適切な容器包装へ無菌的に充填するものです。

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無菌充填包装のメリット

無菌充填包装には、次のようなさまざまなメリットがあります。

●常温で長期間の流通が可能
無菌充填包装されたものは、常温で長期間の流通が可能になります。食中毒菌や病原菌などを無菌化することによって腐敗を防止できることから、経済的損失を避けることができます。

また、企業の経営的な視点で見たときには、食品ロス削減につながります。賞味期限を過ぎた食品は廃棄せざるを得ませんが、無菌充填包装によって賞味期限を延長できることで廃棄量を削減できるというメリットが期待できます。

●加熱殺菌ができない食品のシェルフライフ(貯蔵寿命)延長を実現
食品の中には加熱殺菌できないものもありますが、加熱殺菌を必要としない無菌充填包装なら常温で長期間の流通および食品のシェルフライフ(貯蔵寿命)延長を実現します。

その結果、計画生産が可能になるほか、鮮度保持のために配送頻度を高く設定していた場合にも頻度を落とすことができます。

●耐熱性のないプラスチック素材を使用可能
加熱殺菌する工程のない無菌充填包装は、耐熱性のないプラスチック素材の包装を使用することができます。大型の容器に入れた食品の開発や利便性を高めるためなどの容器選定の幅が広がります。

●加熱時間が短くて済むため風味・色合い・栄養を損ねにくい
食品製造工程において、無菌充填包装であれば加熱時間が短くて済むことから、食品そのものの風味・色合い・栄養を損ねにくいメリットがあります。食品の美味しさを重視したい場合におすすめです。

●粘度の高い食品の包装が可能
高温殺菌を行うと、特に粘度の高い食品は品質劣化につながりますが、無菌充填包装では品質劣化のリスクが少なくて済むメリットがあります。そのため、高粘度食品の無菌包装が可能になると考えられます。

無菌充填包装の食品採用事例

無菌充填包装は、さまざまなシーンに活用されています。ここでは2つの採用事例をご紹介します。

●無菌包装米飯の事例
炊いたご飯のレトルト食品のレトルト米飯は多く流通していますが、無菌充填包装を用いた無菌包装米飯も製造されています。米を炊飯する前に、短時間の高温加熱殺菌や超圧力殺菌といった無菌化工程を経ます。炊飯した後は、無菌化状態のクリーンルームで密封包装して完了となります。

それに対してレトルト米飯は、炊飯したご飯を密封した容器に入れて圧力をかけ、121℃の高温下に4分以上加熱殺菌して製造します。

無菌包装米飯は炊飯後に高温加熱の工程がないことから、レトルト米飯にはない炊き立てのようなふっくらとした美味しさを実現できます。ご飯本来の美味しさを楽しめるという点で、無菌包装米飯は優っているといえるでしょう。

●カフェラテドリンクの事例
飲料用プラスチックカップ入りのカフェラテドリンク製品の事例です。

この製品は無菌充填を行うことで、賞味期限の延長に成功しています。一般的なチルド飲料の賞味期限は1~2週間程度ですが、この製品では70日間の賞味期限を実現しました。これによって流通期間が長期化したほか、家庭での保管も長く行えるようになったことから、賞味期限切れによる食品ロスの低減に寄与しています。

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まとめ

無菌充填包装の概要やメリット、事例をご紹介しました。無菌充填包装は流通や保管の期間の長期化を実現できます。また食品本来の美味しさや品質を保持しやすいというメリットも期待できます。

無菌充填包装は、食品製造する際の容器選定における選択肢の一つとなるでしょう。

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