パッケージデザイン等の前に!食品の表示について販売者が決めるべき必須項目
Date: 2026.05.19
Date: 2026.05.19
食品OEMに取り組む際、パッケージデザインなどを行う前には、食品の表示を正確に把握して適正に行う必要があります。
今回は、食品の表示の基礎知識から食品表示法に基づく食品表示の基本ルール、食品の種類別の表示例、食品表示によるトラブルを回避するための社内体制の作り方を解説します。

食品開発を進める際には、食品のパッケージ選びや食品表示について適切に対応する必要があります。そこで、まずは食品の表示の基本について確認しておきましょう。
●食品の表示とは?
食品の表示とは、食品表示法に規定されている「食品表示基準」に則って行う食品のパッケージ等に表示する項目です。
例えば、食品のパッケージには、「名称」や「内容量」「保存方法」「原料原産地名」「栄養成分表示」「原材料名」「期限表示」「製造者」などが記載されています。このような表示が食品表示です。
●食品表示の必要性
なぜ食品表示を行う必要があるのでしょうか。目的は、消費者に食品に関する情報を伝達するためです。製造された場所以外で販売されたり、容器に入っていたり、包装されていたりするため、食品の情報をその場で確認できません。そのため、適切な表示を行い、消費者の食品の安全性を守るため、また食品を適切に選択できるようにするために、正しい情報を伝える必要があります。
●食品表示基準とは?
食品表示は、食品表示基準に基づいて行います。これは食品表示法における、食品表示に関するルールを定めたものです。
食品表示基準では、食品を「加工食品」「生鮮食品」「添加物」の3つに分けてルールを定めています。また、一般消費者向けや業務用食品など食品の提供者によっても異なるルールが設定されています。
なお、2026年4月1日付けで食品表示基準の一部が改正されました。個別品目ごとの表示ルールや食物アレルギー表示などが改正されています。
丸信では食品パッケージの作成支援サービスを行っています。
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例として、加工食品についての食品表示ルールの基本を見ておきましょう。
加工食品では、消費者向けに販売する際に表示が必要になる事項は次の9項目があります。
(1)名称
基本的に、加工食品の内容を表す一般的な名称を表示します。
(2)保存の方法
食品の特性に従って、開封前の保存方法を表示します。
例「直射日光を避け、常温で保存すること」、「10℃以下で保存すること」
(3)消費期限または賞味期限
消費期限:品質が急速に劣化する食品
賞味期限:上記以外の食品
(4)原材料名
使用した原材料に占める重量の割合の高いものから順に、その最も一般的な名称を表示します。なお、原材料名の後に「/(スラッシュ)」を記載し、その後に添加物を記載します。
(5)添加物
添加物に占める重量の割合の高いものから順に、その添加物の物質名を表示します。(加工助剤、キャリーオーバーを除く)
なお、甘味料や保存料などの8種類は「物質名+用途名」を記載する必要があります。(例「甘味料(サッカリンNa)」「着色料(クチナシ色素)」)また、酸味料や苦味料などの14種類は「一括名」で表示します。(クエン酸を使用した場合は「酸味料」)
(6)内容量または固形量および内容総量
内容重量、内容体積または内容数量を表示します。
(7)栄養成分の量および熱量
容器包装に入れられた消費者向けの加工食品には、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量を表示します。
(8)製造者または販売者または輸入者の氏名または名称および住所
「表示内容に責任を有する者」の氏名または名称、住所を表示します。
製造業者は「製造者」、加工業者は「加工者」、輸入業者は「輸入者」と表示します。
(9)製造所または加工所の所在地/製造者または加工者の氏名または名称等
基本は社名・住所を記載しますが、製造する場所が2ヵ所以上の場合は、製造所固有記号で表示することも可能です。(ただし乳製品など、一部の食品について製造所固有記号のみの表示が認められないものがあります。他にも条件がありますので、事前に確認してください)
なお、輸入品は、輸入業者の営業所の所在地と輸入業者の氏名または名称を表示します。
食品ごとに表示方法が規定されているものもあるため、個別に確認が必要です。
食品の種類別に、表示例をご紹介します。
●パン類
名称 食パン
原材料名 小麦粉(国内製造)、糖類、ショートニング、食塩/乳化剤、パン酵母、V.C、(一部に乳成分・卵・小麦・大豆を含む)
内容量 6枚
消費期限 2026.10.1
保存方法 直射日光・高温多湿を避けて保存してください。
製造者 〇〇株式会社
〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇〇
パン類は、名称の表示について個別ルールがあるため注意が必要です。
●調理冷凍食品
冷凍食品(凍結直前加熱)
名称 冷凍えびフライ
原材料名 衣(パン粉、小麦粉、でんぷん、植物油脂、砂糖、卵粉、卵白、食塩、ショートニング)、えび、食塩/加工でんぷん、増粘剤(グァーガム)、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、乳化剤、リン酸塩(Na)、(一部にえび・小麦・卵を含む)
内容量 4尾(80グラム)
賞味期限 枠外下部に記載してあります。
保存方法 -18℃以下で保存してください。
加熱調理の必要性 加熱してお召し上がりください。
製造者 〇〇株式会社
〇〇〇〇〇〇〇-〇〇
調理冷凍食品の表示は、個別ルールがいくつかあります。
表示枠の近くに「冷凍食品」と記載し、冷凍食品であることを表示する必要があります。
また「凍結させる直前に加熱されたものであるかどうか」と「加熱調理の必要性」の項目が必須です。
「凍結させる直前に加熱されたものであるかどうかの」については、2026年4月1日施行の法改正で、冷凍食品である旨の近接した部分に表示するルールに変更されました。
わかりやすいよう、一括表示枠内ではなく、一括表示枠外に、下記のように記載することが望ましいとされています。
例:冷凍食品(凍結直前加熱)
●レトルトパウチ食品
名称 ミートソース
原材料名 野菜(たまねぎ、にんじん)(国産)、食肉(牛肉、豚肉)(国産)、トマトペースト、大豆加工品、砂糖、食塩、香辛料、酵母エキス、(一部に小麦・牛肉・豚肉を含む)
殺菌方法 気密性容器に密封し、加圧加熱殺菌
内容量 140g
賞味期限 枠外下部に記載
保存方法 直射日光を避け、常温で保存してください。
販売者 〇〇株式会社
〇〇県〇〇市〇〇町〇-〇〇
レトルトパウチ食品には表示に関して個別のルールがあります。例えば、「殺菌方法」の表示が必須項目です。
また以前は「レトルトパウチ食品である旨」の表示の規定がありましたが、2025年3月28日付けの食品表示基準の改正で削除されました。
これらはあくまで一例ですので、実際に開発する食品の表示を検討する際には、必ず最新のルールを確認ください。
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食品表示を誤ったり、不備があったりすると、自主回収などの必要性が発生するなど大きなトラブルとなります。そのため、未然に回避するための社内体制を万全にしておくことが重要です。ここでは社内体制の作り方をご紹介します。
●チェック体制・情報伝達のルール整備
食品表示は誤記や見落としなどのヒューマンエラーが生じることを前提に、複数人でのチェック体制が欠かせません。アレルギー表示の不備などがあれば、人の命に関わるため、重大な問題に発展してしまいます。また伝達ミスによる誤りや対応漏れなどが発生しないよう、社内の情報伝達のルールを整備しておくことも重要です。
●食品表示にまつわる作業プロセスの見直し
ラベルの表示内容に不備がなかったとしても、包装段階でラベル内容と異なる商品に誤って貼り付けてしまったといったミスが実際に起きています。作業プロセスについて見直し、リスクを回避できるよう、改善する必要があるでしょう。
●社員教育
食品表示のルールは非常に細かく定められているため、社員教育を徹底することも欠かせません。研修を実施して、食品表示基準についての理解向上を図ることで、日頃のラベル作成やチェックの品質が向上するでしょう。
●システム活用
情報伝達や作業プロセス改善については、システムを活用することも可能です。ワークフローによる進捗の可視化や共有フォルダによる情報の一元管理などが例です。
●食品表示の専門的知見を持つパートナーとの連携
特に食品表示が初めての場合、専門的知見を持つパートナー企業と連携し、協力やアドバイスを仰ぐことも一案です。
食品表示に関する基本的なルールや表示例をご紹介しました。食品表示基準については随時改正が行われるため、あくまで現時点での内容をご紹介しました。今後は、最新情報に当たって正確な表示を行ってください。
丸信では、表示に必要なラベルやパッケージから食品表示にまつわる内容までご対応しております。ラベル印刷や包材・フィルムに関する専門サイトもございますので、ぜひお気軽にご相談ください。


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