ロングライフ製法とは?仕組みやメリットを解説
Date: 2025.11.04
Date: 2025.11.04
食品加工や充填の際に食品の賞味期限を延ばす技術の進歩が目覚ましいものとなっています。その製法はすでに多くの食品に採用されています。
今回は、ロングライフ製法を用いて食品開発を進めたい方に向け、ロングライフ製法の概要から仕組み、食品開発の際に採用するメリットと注意点、ロングライフ製法を用いた食品開発の事例をご紹介します。

まずはロングライフ製法の概要から見ていきましょう。
●ロングライフ製法とは
ロングライフ製法とは、食品の殺菌と容器の殺菌をそれぞれに行い、通常の食品を常温で長期保存できるようにする加工技術を用いた食品加工方法です。保存料や防腐剤を使用せずに食品を長持ちさせながら美味しく仕上げることができます。
市場には、牛乳や豆腐、パン、惣菜などのさまざまな商品がロングライフ製法によって開発が進められています。
●ロングライフ製法の開発が進む背景
ロングライフ製法の開発が進む背景として、食品ロスへの対応や製造業の人手不足、消費者ニーズの高まりなどが挙げられます。
ロングライフ製法で開発された食品は賞味期限が延びることから、廃棄までの期間が延び、食品廃棄の量を減らすことができます。また製造業では食品の賞味期限が短いことを理由に人手不足の中でも生産を続けています。また消費者はライフスタイルが多様化しており、共働き世帯も増えていることから、時短調理ニーズが高まっており、日持ちする食品をいつでも美味しく食べられるものへのニーズが高まっています。
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ロングライフ製法の仕組みを見ていきましょう。
まず押さえておきたいのは、ロングライフ製法という決まった製法があるわけではないということです。さまざまな製法があり、それぞれの食品の“ロングライフ”を実現するために必要な製法が取り入れられています。例えば、次のような技術があります。
●超高温による瞬間殺菌
ロングライフ牛乳などに用いられている殺菌方法です。通常、牛乳は有害菌によって汚染されると短時間で増殖してしまい、食中毒の原因になるほか、環境によって風味も落ちてしまいます。よって冷蔵保存で賞味期限は数日と限られています。
そうした中、ロングライフ製法では130~150度で1~3秒間の超高温による瞬間殺菌を行うことで、滅菌しながら無菌的に容器へ充填できます。これにより常温で60日間保存が可能なロングライフ牛乳を実現できます。
●光と空気を遮断
牛乳などの紙パックを工夫することで、ロングライフを実現する手法もあります。例えば、光と空気を遮断するために、紙とポリエチレンの間にアルミ箔を入れるなどします。
●清潔な環境で無菌状態を作り出してパック詰め
無菌的に容器へ充填することは、ロングライフ食品の製造工程で重要になりますが、工場内が清潔であること、また清潔な空気を送り込むことなどにより、無菌状態を作り出してパック詰めする手法が採用されています。
食品開発を行う際に、ロングライフ製法を採用することを検討している方もいるのではないでしょうか。ロングライフ製法を採用することは次のようなメリットがあります。
●長く美味しさを保てる利便性という付加価値を提供できる
消費者に対して常温で長期保存できる商品を提供できる点は、大きな付加価値となります。日々、忙しい消費者にとって賞味期限をそれほど気にせず、長く美味しく食べられる食品があることは便利といえます。
●防災食品としての開発も可能
ロングライフ食品は、長期保存できることから、防災備蓄に適しています。そのため、防災食品としても売り出せるメリットがあります。通常の食品に付加価値をつけた商品としての訴求だけでなく、防災食品としても展開できるため、ターゲットの幅を広げることができます。
●食品ロス削減に貢献できる
ロングライフ製法は長期保存が可能であるため、食品ロス削減につながることをお伝えしました。そのため、ロングライフ食品を開発すること自体、食品ロス削減に貢献する取り組みを推進できます。社会貢献活動ができる点は開発企業にとって有益なことといえるでしょう。またそのような好印象を対外的にアピールできます。
●輸出用食品にできる可能性
ロングライフ製法を用いて製造したロングライフ食品は、賞味期限が延びることで、輸出用食品にできる可能性があります。日本の食品を海外諸国へ展開できることは有意義なことです。同時に、日本の高い製造技術を伝えることにもつながるでしょう。
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一方で、ロングライフ製法を採用する際には次のような注意点があります。
●コストを検討する必要性
ロングライフ製法を採用して食品を製造した場合、通常の製造と比べて技術と環境が必要になることでコスト増となります。そのため価格も上げざるを得なくなります。もしロングライフ食品を開発し、良心的な価格で消費者に展開したいと考える場合は、何らかの工夫が求められるでしょう。
●専用の設備の調達がむずかしい
ロングライフ製法で製造するには、無菌状態で充填する機器など、専用の設備が必要になります。そうした設備を一から揃える場合、コスト面や調達面で課題が生じることもあるでしょう。
これらの注意点を踏まえた上で、開発を進めることが必要です。
ロングライフ製法を用いた食品開発事例を3つご紹介します。
●豆腐
ある食品メーカーは、ロングライフ製法を用いた豆腐を開発しました。豆腐の中身である豆乳を殺菌し、充填する紙容器も殺菌し、さらに中身を容器に充填する環境も無菌状態にしています。さらに紙パックは6層構造にして、品質の劣化を予防しています。
これにより、通常の豆腐商品の賞味期限が3~10日ほどである中で、6ヶ月ほどの賞味期限を実現しました。
●牛乳
ある牛乳メーカーは、ロングライフ製法を用いた牛乳を開発し、海外へ輸出も行っています。牛乳を135~150度で1~3秒間滅菌しており、常温で1~3ヶ月程度の賞味期限を実現しています。輸出先によってはハラール対応が必要な国もあるため、工場はハラール認証を受けています。
●野菜ジュース
ある食品メーカーは、製造日から5.5年の賞味期間を実現する野菜ジュースの開発に成功しています。5.5年の期間を実現できたのは、長年経っても美味しく飲める野菜を30品目組み合わせたほか、缶蓋に腐食に強いポリエステルフィルムをコーティングしたことが挙げられます。
ロングライフ製法は、食品を長く美味しく食べられるように加工する技術です。食品開発の際に採用することで、常温で長期保存できる商品を消費者に供給できます。
また輸出用食品としても採用することが可能です。
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