OEM製造における特許リスクとは?侵害・帰属などあらゆるリスクを事前に対策!
Date: 2026.10.30
Date: 2026.10.30
OEMを利用すれば、自社で工場を持たずに製品を開発することができます。一般的な製造と比べてメリットが大きいところもありますが、OEMにおいてもリスクはあります。
特に特許にまつわるリスクはブランドにとって大きいものです。
今回は、OEM製造で生じる特許リスクとともに、そのリスクを回避する方法、見落としがちな特許に関する注意点、特許リスクを回避するために必要なOEM開発・製造のステップを解説します。

OEM製造で生じる特許リスクについて解説します。
●特許とは?
特許とは、技術的アイデアである「発明」を保護する制度です。特許庁に特許出願し、審査が通過することで登録できます。登録されると、特許権を得られ、その発明を独占的に用いて製造販売などを行えます。
もし権利侵害された場合には、差止請求権や損害賠償請求権などを行使できます。
OEM開発の際には、自社で開発した商品をOEMメーカーに製造を委託する流れとなります。このとき、特許を取っている場合も、そうでない場合も、特許に関してリスクがあります。
●OEM製造で生じる特許リスク
OEM製造を進めるにあたって、直面する特許にまつわるリスクは、主に次の3つが考えられます。
1.他社の特許権を侵害するリスク
OEM製造においては、自社で開発したアイデアを商品化することになるのが一般的です。しかし、そのアイデアが他社の特許権を侵害するリスクはゼロではありません。
例えば、チョコレート菓子を新規で開発する際に、溶けにくいチョコレートの技術を利用する場合、他社の特許権を侵害していないか確認する必要があります。
知らずに商品化してしまうと、差止請求や損害賠償請求を受けるリスクがあります。
2.OEMメーカーとの発明の帰属をめぐるトラブルリスク
OEM製造においては、OEMメーカーと共に開発を進めることがあります。アイデアを持ち寄って技術を発明したとするならば、その発明について特許を取得することも検討するでしょう。しかし、自社とOEMメーカー、どちらが考案した発明なのか、曖昧になることがあります。
曖昧にしたまま自社が特許を取得した場合、OEMメーカーとのトラブルに発展する恐れがあります。
3.自社の特許が侵害されるリスク
OEMで商品を製造し、市場に投入した後に生じるリスクです。その商品に関して何らかの特許を取得した、または特許を出願中だったとします。
その場合に、他社が模倣品を製造・販売しているのを発見したら、特許権の侵害に相当する可能性があります。侵害行為が発覚した場合は、厳格に対処する必要があります。
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OEM製造で生じる特許リスクを回避する方法を解説します。
1.他社の特許を侵害するリスクの回避策
最も注意すべきは、自社が開発時に、知らずに他社の特許を侵害することです。
それを防ぐには、事前にFTO(Freedom to Operate)調査と呼ばれる侵害予防調査を徹底することが肝心です。商品に用いる技術にすでに特許がないかどうかを特許庁が運営する特許情報プラットフォームで検索するなどして調査することが必要です。調査には専門知識を要するため、弁理士に依頼することも有効です。
万が一、他社の特許に抵触する恐れがある場合には、開発の方向を転換するなどの対処が必要です。
2.OEMメーカーとの特許の帰属をめぐるトラブルリスクの回避策
OEMメーカーとのトラブル予防のために、あらかじめ契約段階で、「開発途中の発明は、誰に帰属するか」の内容を契約書へ明記しておきます。
また特許だけでなく、意匠権や商標権も含めた知的財産権全般について話し合い、帰属に関して取り決めておくことが重要です。
3.自社の特許が侵害されるリスクの回避策
自社の特許が侵害された場合には、差止請求や損害賠償請求を行うなどして厳正に対処します。
出願中であっても、一定の条件の下、警告状の送付や、登録後のライセンス料相当の請求が可能です。適切な方法で対応してください。
なお、日本で特許を取得していても、その特許権は国内でしか行使できません。そのため、例えば海外メーカーが模倣品を製造している懸念があれば、海外の該当の国において特許出願を検討するケースもあります。
OEM製造を行う際に、特許に関するリスクとして見落としがちなことがあります。
●海外で製造しても特許リスクはある
商品を開発する際に、「この分野は、もう国内では特許が多く、安易に開発できない」という壁に当たることもあります。その場合、海外に拠点を移して、いずれかの国で開発し、製造すれば良いのでは、と考えるかもしれません。しかし、国を変えたとしても、変わらず特許リスクはあります。
例えば中国で製造しようと考えたとき、中国に特許がすでに存在する技術を用いる場合は、中国の他社の特許権を侵害することになるため、注意が必要です。
●OEM委託先が模倣品や類似品を製造・販売するリスクも想定する
OEMメーカーが、自社の特許を用いた商品を製造することで、OEMメーカーにその技術が得られることになります。万が一、自社に隠れてその特許技術を用いて自ら模倣品や類似品を製造・販売するリスクはゼロではありません。その点を踏まえておきましょう。
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実際にOEM開発・製造を進める際には、あらゆる特許リスクを回避するために、改めて次のステップを踏みましょう。
STEP1 開発・発明時の事前調査
開発において技術の発明を行う際には、あらかじめ特許侵害調査を実施します。これにより、知らずに他社の特許権に抵触するリスクを予防します。
STEP2 OEMメーカー選定と契約時の取り決め
OEMメーカーに対しては、自社の特許技術の詳細を明かすことになります。まずは信頼の置けるメーカーの選定を心がけましょう。そして契約段階においては、特許権などの「知的財産権に関する帰属」や「目的外使用の禁止」、「競業避止義務」、「秘密保持義務(NDA)」等について話し合い、契約書に盛り込むことが重要です。
STEP3 販売後の模倣品・類似品調査
販売を開始すれば、その商品や技術が世間に知れ渡ることになります。その結果、自社の特許権が侵害されるリスクが生まれます。そのため、販売後も模倣品が製造されるなど、特許権が侵害されていないかの調査を行うことも重要です。
STEP4 OEMメーカーが模倣品や類似品を製造・販売していないかの確認・調査
OEMメーカーが自社製品の製造時に習得した技術を用いて、模倣品や類似品を製造販売していないか確認し、調査を行うことが大切です。
OEM開発・製造時には、あらゆる特許リスクがつきまといます。特に他社の特許権を侵害した場合、大きな損害につながります。事前調査を重視して開発を進めましょう。
またOEMメーカーとのトラブルが生じる恐れもあります。まずは信頼のおけるOEMメーカーを見つけてください。
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