食品の新商品提案書を作成する際の5つのポイント
Date: 2026.09.01
Date: 2026.09.01
食品の開発に際して、社内で新商品提案書を作成して提出する機会がある方もいるのではないでしょうか。そのようなとき、悩ましいのが「社内で承認を得られるかどうか」です。
そこで今回は、食品の新商品提案書を作成する際に押さえておきたいポイントをご紹介します。社内で承認される食品の新商品提案書の条件や必要項目もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にされてください。

食品の新商品提案書とは、食品の新商品を企画する際の提案書です。一般的に、提案書は食品メーカーが社内に企画書として提案する書類を指します。企業によっては提案書ではなく、企画書と呼ぶこともあります。
新商品提案書の役割は、新商品を開発する際に、なぜ開発・販売するのか、そしてどのくらい市場優位性があるのか、販売することでどのくらいの利益が得られるのか、どのようなリスクがあり、どのように乗り越えられるのかなどの新商品の詳細や戦略について明確にするものです。
また新商品提案書としてまとめることで、社内で客観的にその有効性をジャッジできるようになります。
●食品の新商品提案書の役割
食品の新商品提案書の具体的な役割には次のものが挙げられます。
・戦略に基づく商品企画
商品を企画する際には、ただ商品そのものの企画イメージを漠然と描くだけでは足りません。その商品を市場に投入して、どのくらいの勝算があるのかを明確にする必要があるからです。つまり商品企画は、綿密な戦略に基づく必要があります。ただ商品を具体化するだけではなく、戦略とどのように紐付いているのかを説明するために提案書は必要です。
・商品企画の細かい項目の明確化
商品そのものの企画を細かく具体化することも、提案書の役割の一つです。ただ漠然と「このような商品を作りたい」と記載しても伝わりません。商品のコンセプトやターゲット、味、材料、利用シーン、ベネフィット、付加価値、販売方法、訴求ポイントなど様々な設計要素が求められます。これらを具体化して示すために提案書が必要です。
・社内の承認を得る
上層部は、その食品を開発するかどうかを意思決定する必要があるでしょう。その意思決定の大きな判断材料として新商品提案書があります。
・複数人で共有する
戦略や商品、企画内容など、あらゆる新商品に関する情報を複数人で共有するためにも、提案書は重要です。
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これから食品の新商品提案書を作成する場合には、その目的をあらかじめ押さえておく必要があるでしょう。
多くの場合、目的は「社内で承認される」「社内の納得を生み出す」ことであることと考えられます。その場合、食品の新商品提案書に求められる条件として、次の点が挙げられます。
●戦略設計が明確である
先にお伝えしたように、新商品提案書はどのような戦略によって開発し、販売するのかが明確に示されている必要があります。例えば、次のような条件が求められるでしょう。
・商品コンセプトやターゲットが明確
・商品提供価値がわかる
・プロモーション戦略までわかる
●市場性がある
自社の強みを活かした良い商品を設計できたとしても、それが市場でどのような位置づけになるかによって、結果は変わってきます。市場性があるかどうかを客観的に示す項目は必要不可欠です。例えば、次のような条件が求められるでしょう。
・市場ニーズを満たしているかどうかがわかる
・競合との差別化ポイントが明確である
現在の市場ニーズを満たしているかどうか、また市場に存在する競合は誰なのか、どのくらいの強さを持つのか、どのように差別化できるのか(味だけでなく、パッケージデザインによる差別化なども含めて)などが明確になっている必要があります。
●採算性がある
市場ニーズを満たせば、すなわち利益につながるかといえば、そうではありません。収支計画がものを言います。例えば、次のような条件が求められるでしょう。
・収支計画・価格・初年度見込み額などが明確
一見して、採算性があるかどうかがわかるよう、数値的にシミュレーションされている提案書は、説得力が増します。
●「なぜ今やるべきか」が明確である
時期的なトレンドという観点からも説得力が必要です。「なぜ今、開発し、市場に投入するべきなのか」の理由が明確であるかどうかも重要な条件です。例えば、次のような条件が求められるでしょう。
・今やるべき理由が明確に示されている
●実現条件が明確で製造部が判断しやすい
商品企画はそのまま製造できるとは限りません。技術的に、または物理的に、時には予算的に製造が不可能なケースもあるからです。それは製造部でしか判断できないこともあります。そのため、実現できる条件が明確であるかどうかも提案書に必要といえるでしょう。
例えば、次のような条件が求められるでしょう。
・実現できる条件について、製造部が判断できるほど明確である
●予想される反論への代替策が記載されている
食品の新商品提案書を社内でプレゼンした際に、どのような反論が生じるのかがあらかじめ想定されていることはとても重要です。例えば、次のような条件が求められるでしょう。
・予想される反論への有効な代替案が示されている
反論を想定した上で、有効な代替案が用意されていれば、「やる・やらない」の判断もつきやすくなります。
一般的な、食品の新商品提案書の必要項目をご紹介します。
・企画背景
・商品コンセプト
・ターゲット
・市場ニーズ
・競合分析
・商品の内容(商品イメージ、味、材料、利用シーン、ベネフィット、付加価値、販売方法、訴求ポイント、食品規格・パッケージなど)
・流通・販売戦略(計画)
・プロモーション戦略(計画)
・収支計画
・懸念点・リスクとその代替策
新商品提案書には、ただ商品の具体的な内容を伝えるだけでなく、企画した背景やコンセプト、市場分析結果等の前提条件を徹底的に揃えることが大切です。
また商品設計内容の詳細を記すのはもちろんのこと、どのような戦略で市場に投入するのか、プロモーション戦略まで検討することが大切です。そして数値的に売り上げのシミュレーションを行い、どのような展望があるのかを示します。
すべての項目を踏まえた上で、懸念されることや、想定されるリスクなどを洗い出し、その代替策をいくつか示しておきます。
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食品の新商品提案書を作成する際に押さえておきたいポイントを5つご紹介します。
1.まずは商品企画を細部まで固める
提案書を作成するより先に、商品企画に専念し、詳細を固めます。このとき市場分析なども含めて総合的に進めていきます。「誰に、何を、どこで、どのくらいの価格で売るのか」を明確にし、どのくらいの利益が得られるのか、自社にどのような価値があるのかを固めます。
2.市場分析・顧客アンケートなど客観的データを用意する
商品企画を行う際には、市場分析や顧客アンケート調査等を実施するでしょう。その際は、提案書に盛り込めるよう、データとして数値化することが大切です。提案書の価値は、客観的に有効性を判断できるかどうかによって決まります。客観的データは非常に重要な判断材料となるでしょう。
3.自社の製造部やOEM委託先に相談し、実現可能性を確認しておく
先ほど実現条件を製造部に判断できるようにすることをお伝えしましたが、あらかじめ製造部や外部のOEMメーカーと話し合い、実現可能性を確認しておくことが重要です。万が一、自社で製造できないことがあれば、OEMを活用するか、代替策を考えるか、商品企画そのものを考え直さなければならない可能性もあるからです。
4.最短で「やる・やらない」のジャッジができるように、わかりやすさを追求する
先ほどもお伝えしたように、新商品提案書は社内で承認されるかどうかが重要です。そのため、ただ単に商品企画やコンセプトを伝えるだけでなく、「やる・やらない」のジャッジが最短でできるようにジャッジする観点からわかりやすく作り込むことがポイントです。
例えば客観的なデータをわかりやすくグラフで示す、判断材料となりそうな部分は太文字で強調する、複雑な部分は図解するなどが考えられます。
5.厳しい反論を想定する
できるだけ厳しい反論を洗い出すことが重要です。そのためには、自身の企画やアイデアを、客観的に眺める必要があります。非現実的であったり、論理的でなかったりする部分があれば、反論も増えてしまいます。
自信がない場合には、生成AIなどにヒントをもらうのも一案です。なお生成AIを用いて壁打ちをする場合には、情報漏洩にならないように、セキュリティが確保された状況で行いましょう。
食品の新商品提案書を作成する際のポイントをご紹介しました。大切なのは、社内で承認を受けるために、戦略や商品設計、想定されるリスクや代替策などを万全に準備しておくことです。ぜひ参考にしてみてください。
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